KNIT a Network!ロールモデル紹介番組「企業での研究生活といろいろキャリア~北海道で研究開発する株式会社アミノアップ編~」開催報告
「KNIT a Network!ロールモデル紹介番組」は、研究に携わるいろいろな人の生活、いろいろな人の人生から、キャリアや暮らしの参考になるTIPSを提案するオンライン配信企画です。2021年度のテーマは“MY LIFE”。
生涯の中で、働く場所や環境、暮らす場所や環境は一つとは限りません。選択は人それぞれ。
毎月、ゲストのこれまでの経験や選択についてお話を伺っていきます。
7月は、北海道ダイバーシティ研究環境推進ネットワーク(KNIT)連携機関のひとつ、株式会社アミノアップ 研究部 生物化学研究室 で研究員として働く高橋麻起子さん、大角有里沙さんの二名にお話を伺いました。
レポート
お二人が働く株式会社アミノアップという会社は、バイオテクノロジーによる植物生育調節物質、担子菌由来抽出物等の製造及び販売や、天然物由来の生理活性物質の開発・製造及び販売を行う、札幌市清田区にある会社です。
会社全体のうち女性社員の割合は約35%で、お二人が所属する研究部では10名のうち5名が女性研究員とのこと。研究内容は、機能性素材の開発に向けた研究であり、機能性を評価するためにこれまでに国内外合わせて100以上の研究機関と共同研究を実施してきたとのこと。株式会社アミノアップで製造している機能性素材を用いた商品なども見せていただきました。
株式会社アミノアップのサポートや福利厚生などでこれは良かった!便利!な制度として、勤務時間をライフスタイルに合わせて選べる制度(5パターンもあるそう!)や、有給休暇を1時間から取得できる制度、そして業務に必要となる書籍の購入費が一定額補助される自己啓発制度を紹介いただき、お二人もこの制度を活用してスキルアップやライフイベントとの両立をしているとお話されていました。
現在は北海道・札幌でお仕事されているお二人ですが、ずっと同じ土地や職場環境であったわけではありません。そこで、お二人がどのように仕事や暮らす場所を選択してきたか、これまでの人生におけるターニングポイントをもとにお話いただきました。
<高橋さん>農学系修士課程を終了後、道外企業へ就職。結婚後、高橋さんの両親の近くに住むべく北海道へUターン転職で現在のお仕事に就く。産前産後休暇、育児休暇を経て、お子さんが7カ月の時に職場復帰。育児と仕事のバランスを考えながら日々過ごしている。定年退職後はパートナーの地元(中国・四国地方)で暮らしたい。
<大角さん>大学では生物学を学ぶために農学部へ進学し、腸内細菌の研究室(卒業研究)から、修士課程に進学する際に分子生物学の研究室に移動して修士課程を修了。北海道で暮らしたい希望から、化粧品メーカーに研究職として就職し苫小牧の事業所へ配属される。その後、札幌の生活を希望して現職に。定年退職をしたら趣味で養蜂をやりたい。
お二人とも、自分の希望を軸に、暮らすこととなった地域での出会いや家族のことを考えながら、未来の暮らす場所や家族の暮らし、仕事に向かい合っているご様子でした。
事前に視聴者の方より寄せられた“自分が働く場所を決める時に大事にしてきたことは?”という質問について、高橋さんは、“北海道に住みたい、できれば研究職で、英語を使える仕事がしたい、という希望を叶えられる職場を探した”とのこと。
大角さんは、“北海道に住むのが第一優先で、道内であっても転勤の多い職場は避けたかった。そしてできれば研究がしたい”という希望を大切にして、現在があると教えていただきました。
続いて、その時々のベストな環境を選択して現在に至っているお二人の、現在のリアルな1日のスケジュールを教えていただきました。
<高橋さんの1日>
仕事の日:5時半頃起床。子供の保育園の準備をして7時半出勤。16時半に終業して保育園のお迎え。20時頃子供を寝かしつけて、22時半頃就寝。
お休みの日:6~7時頃起床。子供と遊んだり、買い物・掃除・洗濯。子供のお昼寝中に録画した番組を見たり雑誌を読むなど。仕事のある日と同様、20時頃子供を寝かしつけて、22時半頃就寝。
<大角さんの1日>
仕事の日:7時半頃起床。8時半出勤。17時半終業。夕飯の買い出しをしたりリラックスタイム。24時就寝。
お休みの日:いつもより睡眠多め。読書・映画鑑賞、お散歩、YouTube鑑賞などを楽しむ。
事前にいただいていた実践しているリフレッシュ法についての質問には、
大角さんはYouTube鑑賞やお散歩をして新しいお店の発見や気になっているお店に入ってみること、高橋さんは必然的に育児が仕事からの切り替えになっているとのことでした。
最後に、大学の研究と企業の研究の、研究方針や進め方、決め方等の違いとそれぞれの面白みを伺いました。大学では自分の興味のあることを研究できることが醍醐味であり、数十年後、百年後など遠いけれど大きな夢を追えるのが楽しいところ。企業は、興味だけでは進められないこともあり、スケジュールを緻密に立てなければならないが、近い将来(数年後など)に製品となり、お客様に喜んでいただくことで成果が見えるところにやりがいを感じると教えていただきました。
ここで時間となり本編は終了しましたが、その後もアフタートークが展開され、学生時代の話や、将来住んでみたい場所など、話題は尽きない中、あっという間に終了の時間となりました。
ゲストにお越しいただいた高橋さん、大角さん、大変貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。そしてご協力をいただきました株式会社アミノアップ様に御礼申し上げます。最後ではございますが、ご視聴いただいたみなさま、誠にありがとうございました。
次回もお楽しみに!
★次回は、8/26開催です。詳細はこちらをご覧ください↓
8/26【オンライン番組】企業での研究生活といろいろキャリア~多様な拠点で事業を展開する日東電工株式会社編~