異分野meetup week2020オンラインセミナー「産学官連携のための情報デザイン&コミュニケーション」を開催しました(11/30)
2020年11月30日(月)に、株式会社クレメンティア代表取締役 荒尾裕子氏と株式会社OWLS代表取締役 横山理佳氏をお迎えして「産学官連携のための情報デザイン&コミュニケーション」を開催しました。このセミナーは、北海道の6つの連携機関が共同して組織する北海道ダイバーシティ研究環境推進ネットワークが主催する異分野meetup week2020の中で実施されました。
講師の先生方は、複数の分野にまたがる研究者との産学連携や共同研究の分野でご活躍されています。まさに異分野コミュニケーションを仕事とされているお2人に自分の専門以外の方と課題や自分が描くビジョンを共有するためのコツや、それぞれが取り組んでいる研究課題と社会課題をmeetupする方法を教えていただきたく、講師をお願いしました。
セミナー後半は、ワークシートを使って参加者自身が作成した研究概要をもとに、より多くの方と共有するための書き方やポイントについてお2人から添削いただく時間もいただきました。
株式会社OWLS代表取締役 横山さんは、現在はご自身で会社を設立され、生活産業の事業プロデュースや研究の社会実装を支援していらっしゃいますが、以前は企業で研究開発に従事されていました。研究者として成果を伝える経験や、現在のお仕事で企業・大学・研究機関等と産学連携のプロジェクトを推進する中で、横山さんが気付いた“情報を提供する側(大学や研究者)が気をつけたほうが良いこと”を教えていただきました。
教えていただいたことは、どれも共通して情報の受け取り側の視点を、発信側が想像しながら情報をアウトプットすることの大切さでした。そのために、“自分が所属する大学や、研究者自身の研究力や強み(ウリ)を整理しておくことが必要で大切”とお話いただきました。
続いて、社会を意識することの切り口を、株式会社クレメンティア代表取締役 荒尾さんにお話をいただきました。荒尾さんは、研究機関や大学の研究員としても活動されている他、ご自身の会社でコンサルタントとしても活躍されています。そんな荒尾さんがお話されたことは、“今までと問いが違う”ということでした。今までは私たちが暮らす社会が変わらないことを前提として問いを考えていたけれど、これからは私達が暮らす社会をどう創っていくかも考えながら、問いを考える時代。これからの問いに応えるためには、企業が有する知恵と手段、大学が有する知恵と手段を融合させて共創する活動が求められているということでした。そして共創への準備として、横山さんがお話してくださった研究力の強み(ウリ)の整理とともに、自分が取り組んでいる課題の文脈を整理しておくことの大切さを教えていただきました。
セミナー最後は、“研究者自身の研究力や強み(ウリ)の整理”を実際に横山さん、荒尾さんと一緒に取り組んでみました。自分自身で自分を表すキーワードを考え発表すると、横山さん、荒尾さんの視点から別の表現で言い換えられることで自分では気が付かなかった研究の魅力に気が付くことができたようです。
荒尾様、横山様には産学官連携のための多くの貴重なお話をいただき、誠にありがとうございました。学内・学外のみならずKNIT協力機関、KNIT共同機関より定員に達するお申し込み、ご参加をいただきました。参加者の皆様、誠にありがとうございました。