「AIでジェンダー平等な社会を創るために」開催報告
7月14日(木)に、在札幌米国総領事館との共催でKNIT協力のもと、オンラインセミナー「AIでジェンダー平等な社会を創るために〜米国バークレーに見る未来への教育~」を開催しました。
講師には、日本科学未来館の設立にも関わり、現在は公立はこだて未来大学教授・カリフォルニア大学バークレー校客員研究員である美馬のゆり先生をお迎えしました。
本セミナーは、美馬教授の研究分野である「学習科学(情報工学、認知心理学、教育学の知見を融合的に活用した研究)」における長年の研究蓄積をベースに、社会におけるAI利用が不可欠である世の中において、科学技術と社会の関係および技術を利用する人間側の責任について、参加者とともに考え、議論できることを期待して開催しました。
レポート
美馬教授からは、AIとジェンダー平等を切り口に、公正な社会を作るために多様な人の意見が反映されること、参画できるような社会作りが必要、個人が自分は何ができるのかを考えて行くことが大切とのお話をいただきました。
また、AIの時代を生きるためのしくみや問題点などを、身近な例を挙げながらお話いただきました。
さらに、『AIがまだ人間にかなわないことは「共感する力」であること』、『異なる世界に身を置くことで見えてくるものがあり、基準は一つではなく多様な見方があること』、『自分の未来・社会の未来をデザインするためには“魔法の杖を持つ(学ぶ機会・学び続ける力をすべての人に持ってほしい)”・“バスが来たら乗る (チャンスが来たら乗ってみよう)”この2つを実践してほしい』など沢山の貴重なお言葉をいただきました。
セミナー終了後にはアフタートークの時間が設けられ、美馬教授、ファシリテーターとして本学ダイバーシティ・インクルージョン推進本部の長堀特任教授、在札幌米国総領事館の寺下広報企画担当官を交え、参加者からの質問に答えながら大いに盛り上がりました。
本セミナーには、92名の参加があり、アフタートークにも40名程の方が視聴しました。「AIとジェンダー平等」という観点での関心の高さが伺われ、参加者からは美馬教授のご発言が大いに勉強になったとの声を多数いただき、大変有意義なものとなりました。